そもそもED治療薬ってなに?仕組みや得られる効果は?
愛知EDラボ運営者のテツオです。今回は「ED治療薬」についてご説明します。
EDに悩んでいるものの、ED治療薬の仕組みや効果に不安を感じ、服用する前に基本的なことを知りたいと考えている方も多いでしょう。
私も、はじめは本当に効果があるのか、怪しくないのかと疑問に思い、ED治療薬の仕組みや効果などをたくさん調べました…。ここでは、私自身がED治療薬に対して不安に感じていた、仕組みや得られる効果について経験も踏まえて詳しく解説していきます。
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ED治療薬とは血管を拡張して勃起を助ける医薬品のこと
ED治療薬を服用すると決意するまでに時間がかかってしまう理由に「そもそもED治療薬とは何なのか?」という疑問があるのではないでしょうか。その疑問を解消するには、勃起のメカニズムから理解しておく必要があります。
勃起とは、性的な興奮や刺激によって男性器の動脈が拡張し、多量の血液が血管を流れることで起こる事象です。しかし、ED(勃起不全)はストレスや生活習慣の乱れなどによって血管拡張が正しく機能せず、血液が十分に流れ込まないことで発生します。私もそうでしたが、EDがストレスになって余計に勃起できないという悪循環に陥る方も少なくありません…。
そこで、血管を拡張させる働きを引き起こし、勃起をサポートしてくれるのがED治療薬という医薬品です。ED治療薬は複数あり、世界的にも有名な「バイアグラ」や「レビトラ」などさまざまな種類が販売されています。そのため、自身に合うED治療薬を服用することで、自然な状態で満足できる性行為が可能になるのです。
ED治療薬の仕組み
ED治療薬がどういうものか把握できたら、次に仕組みをみていきましょう。
ED治療薬は、勃起するために必要な物質を生み出すために、一酸化窒素を作り出してくれます。生成された一酸化窒素は陰茎の内部に広がり、血管内にある酵素を活性化します。その結果、「cGMP」という物質が増加するのです。cGMPは血管を広げる働きを持つ重要な物質で、これにより十分な血液が流れ込めるようになります。
つまり、ED治療薬を服用すると、勃起に必要な物質が活性化して血管が拡張し、血流も増加するため勃起できる、ということです。
ただし、人間の体内には「PDE-5」という酵素が存在します。この酵素は、先ほど説明したcGMPを分解する働きを持っており、自然な勃起の終息を促す重要な役割を担っています。これは、勃起が必要以上に持続することを防ぐための体の仕組みです。
そのため、性的な刺激や興奮がなければ勃起は起こらず、射精などの性行為後に心身が落ち着けば終息することを把握しておきましょう。
ED治療薬はあくまでも「勃起を助ける医薬品」であり、催淫効果や性的興奮を直接引き起こす効果はありません。ED治療薬を飲んだからといって、何時間も勝手に勃起したり興奮したりするわけではないので、安心してください。
EDをもたらす3つの原因
EDの治療を行うには、根本的な原因を把握することが重要です。原因によって処方されるED治療薬が異なるので、自身がなぜEDになってしまったかを考えてみましょう。
精神的ストレス
精神的なストレスは、EDの最も一般的な原因の一つです。仕事や家庭のトラブル、対人関係の悩みなど、心の負担が大きくなると性的な興奮を引き起こす脳の機能が低下します。これは、ストレスによって自律神経が乱れ、体全体の血流やホルモン分泌に悪影響を与えるためです。
例えば、プレッシャーが強い職場環境や心に負荷がかかるような家庭の問題などが原因で、性的な場面において緊張や不安を感じるケースがあります。このような場合は「また失敗してしまうかもしれない…」という不安がストレスとなり、EDを悪化させてしまうことが多いです。
ただ、精神的ストレスからのEDは、体に異常がない場合が多いため、ED治療薬の効果が期待できます。私は生活習慣の乱れからEDになりましたが、なってからは当時の彼女とうまくいかず、自信をなくしてしまい、EDが悪化してしまいました。しかし、ED治療薬の服用をしてからEDがみるみるうちに改善されました!
加齢や持病による血管や神経の障害
加齢による身体機能の低下も、EDの大きな原因です。年齢を重ねて、血管の弾力が失われたり動脈硬化が進行したりすると、陰茎への血流が十分に確保されなくなります。また、糖尿病や高血圧といった慢性疾患は、神経や血管を直接的に損傷してしまうので、勃起機能を低下させるリスクが高くなってしまうのです。
ED治療薬は陰茎の血流を改善してくれるので、EDが改善する見込みが大きいです。しかし、ED治療薬を使用する際に医師と相談しながら、持病の管理も並行して行うことが求められます。
特定の薬を服用
特定の薬を服用している場合にも、EDが引き起こされることがあります。
- 中枢神経に作用する薬:解熱・消炎鎮痛剤、抗うつ薬や睡眠薬などの向精神薬
- 末梢神経に作用する薬:筋弛緩薬、麻薬、抗コリン薬
- 循環器系に作用する薬:不整脈治療薬、利尿剤、降圧剤、血管拡張剤、高脂血症用剤
- 消化管に作用する薬:消火性潰瘍治療薬、抗コリン薬、鎮ケイ薬
前項にも通じることですが、上記のような薬を常用している場合は、頭痛やめまいなどの副作用が出る可能性もあるので医師に相談してからED治療薬を服用しましょう。
ED治療薬の種類
ED治療薬といえば「バイアグラ」と考える人も多いですが、実際にはさまざまな種類が販売されています。個人差はあるものの、種類によって効果が出るまでの時間や作用時間などが異なるので、自身に合うものを選ばなければなりません。
ここでは、ED治療薬の代表的な「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」の3つの特徴を比較表にまとめたので、参考にしてみてください。
ED治療薬 | バイアグラ | レビトラ | シアリス |
---|---|---|---|
服用タイミング | 食前30分前、食後の場合は2時間 | 食前30分前 | 空腹時 |
効果が現れるまでの時間 | 約30分〜1時間 | 約30分 | 約1時間 |
服用間隔 | 1日1回、24時間以上間隔を空ける | 1日1回、24時間以上間隔を空ける | 1日1回、24時間以上間隔を空ける |
副作用の強さ |
強い
|
強い
|
弱い
|
食事の影響 | 食事と一緒に服用すると効果が半減する。 | 食事の内容による。 | 食事の影響を受けにくい。 |
効果持続時間 | 4〜5時間 | 5〜10時間 | 20〜36時間 |
おすすめの人 | 空腹時の服用が可能な人 | 短時間での効果を重視する人 | 週末の性行為が多い人、持続時間を重視する人 |
各ED治療薬で効果が現れるまでの時間や持続時間が異なりますが、持続時間の間ずっと勃起しているわけではありません。前述したように、刺激や興奮がともなって勃起するので安心してください。
3つのED治療薬の特徴をみていきましょう。
バイアグラ
バイアグラは、世界で初めて登場したED治療薬です。日本でも1999年と早くに承認されているため、多くの人が「ED治療薬=バイアグラ」というイメージを持っているのではないでしょうか。バイアグラは、もともと狭心症の薬として開発されていましたが、治験を行っている最中に勃起不全の効果が発見され、ED治療薬として販売されるようになりました。
水に溶けやすい性質があるので、食後ではなく食前、食後の場合は2時間以上経過してからの服用が望ましいです。服用後は効果がでるまでは30分から1時間程度で、作用時間はおよそ4~5時間と、他のED治療薬と比較して短時間であることが特徴です。
効果のピークを迎えるのは服用から1時間ほど経ってからのため、性行為を行う1時間前には飲んでおくのが良いでしょう。適度な量のアルコールであれば効果に影響がでないことがほとんどですので、飲酒後に性行為をする可能性がある方にもおすすめです。
レビトラ
レビトラは、バイアグラに続いて2004年に登場したED治療薬です。発売元より発売中止が公表されているため、現在は代替薬として「レビトラジェネリック」が処方されます。バイアグラよりも水に溶けやすい性質があり、脂肪の割合が少ない(200kcal程度)食事メニューであれば、効果に影響を受けない特徴があります。服用後30分ほどで効果が現れはじめ、ピークに達するのは約45分経過後のため、速効性があるという点が魅力です。
レビトラは効果の持続時間が5~10時間程度と長めで、食事をあまり気にせず服用できることから、日常生活に取り入れやすいとされています。少量の飲酒ならリラックス効果をもたらすので、効果への影響も受けにくい点もメリットの一つです。食事の影響はあまりないですが、より確かな効果を実感したい場合は空腹時に服用するようにしましょう。
シアリス
シアリスは2007年に日本で承認されたED治療薬で、2013年には世界でシェア率42%を記録しています。他の薬とは一線を画す、効果持続時間の長さが最大の特徴といえるでしょう。効果が24〜36時間ほど持続するため、服用後にすぐ性行為を行う必要がなく、自然なタイミングで性行為に対応できる点が魅力です。週末の仕事が休みのタイミングで服用し、満足できる性行為を長く楽しめることから「ウィークエンドピル」と呼ばれることもあります。
シアリスは水に溶けにくく、体内への吸収が遅い性質がありますが、その分食事やアルコールの影響を受けにくい点が特徴です。効果が現れるまでも1時間程度と他のED治療薬と比較してもさほど変わりないですが、ピーク時間は服用後1〜4時間ほどと長いです。長時間の安心感を求める人や、予定が不確定な状況でも柔軟に対応したい人におすすめの薬です。
ED治療薬の入手先
ED治療薬の入手先は、クリニックでの処方しかありません。個人輸入での入手は成分が不明であったり品質が保証されていなかったりするため、NGです。万が一の場合、予測できない合併症や副作用が発生し、健康に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。
そうは言っても「忙しくてクリニックに出向く時間がない」「近くにクリニックがない」という方もいるでしょう。ED治療薬は現在、オンライン診療を利用して手軽にED治療薬を入手することも可能なので、安心してください。薬の処方も郵送処方である場合がほとんどなので、クリニックにいるところを誰かに見られる心配もありません。
オンライン診療は、自宅にいながら医師の診察を受けられるサービスです。1度もクリニックに来院することなく、電話やWeb面談の問診だけでED治療を受けられます。EDのオンライン診療については、以下で詳しく解説しているのでご参考ください。
また、そもそもクリニックの選び方についても詳しく解説している記事があるので、選び方に悩んでいる方は以下の記事をご覧ください。
>>ED治療のクリニックはどうやって選べばいいの?
ED治療薬への疑問や不満を解消
ED治療薬に対するよくある疑問や不安をまとめました。以下のような疑問や不安を今感じているなら、ED治療薬を服用する前に解消しておきましょう。
ED治療薬は副作用がある?
ED治療薬は服用すると副作用が出る場合があります。代表的な副作用に、顔のほてりや頭痛、鼻づまり、消化不良などがあります。ただし、これらの副作用は軽度で一時的な場合がほとんどです。ごくまれに突発性難聴や勃起が収まらないなどの副作用が発生しますが、それも一時的であることが多いです。
副作用のリスクを最小限に抑えるために、医師の指導を守り、適切な量を服用しましょう。
ED治療薬を服用していればEDは治る?
ED治療薬は、あくまで「勃起を助ける」医薬品であり、EDそのものを根本的に治療するものではありません。薬の服用中は勃起をサポートしますが、EDの原因によっては生活習慣の改善やストレスの軽減が必要です。医師に相談しながら長期的な対策をとることで、徐々にEDを解消していけるでしょう。
ED治療薬は飲酒後に服用しても大丈夫?
はい、大丈夫です。少量の飲酒であれば、ED治療薬の効果に大きな影響を与えることはほとんどないので、お酒好きな方は安心してください。私自身、EDに良くないと知りながらも大好きなお酒はやめられませんでした…。
ただし、アルコールの摂取量が多いと、薬の効果が弱まる場合があります。また、飲酒により血圧が下がるため、治療薬による血管拡張作用と重なり、めまいや動悸が起こるリスクもあります。適度な飲酒にとどめることを心がけましょう。
ED治療薬を服用できない人もいるって本当?
はい、薬歴や過去から現在にかけての健康状態によっては、ED治療薬を服用できない場合もあります。以下のような薬を服用している方はED治療薬を服用できないので、ご注意ください。
- ニトログリセリン
- 亜硝酸アミル
- 硝酸イソソルビド
など
また、以下のような健康状態の方もED治療薬の処方ができません。
- 心筋梗塞(6ヶ月以内)
- 低血圧(90 / 50mmHg以下)
- 高血圧(170 / 100mmHg以上)
- 脳梗塞、脳出血(6ヶ月以内)
- 肝硬変
など
服用中の薬がある方や病歴がある方は必ず医師に報告し、健康状態に適した治療法を選びましょう。
まとめ
ED治療薬は、血管を拡張して勃起を助ける医薬品です。性的な刺激や興奮がある際に勃起を促す薬なので、催淫効果や性的興奮を引き起こすわけではありません。
ED治療薬はクリニックでしか入手できませんが、オンライン診療であれば忙しい方も誰かに見られる心配がある方も、簡単に入手することができます。自分に合った治療を医師と相談しながら選ぶことで、より快適な生活を実現しましょう。